入園検定が今週の月曜日に行われました。未曽有の少子化ですが、なんとか大きな減少は避けることができました。
北区は今急激な幼児数の減少に直面しています。昨年一昨年とは様変わりです。
そのような中で北区では来年度から従来型の幼稚園はついに当園だけになります。北区は地価の高騰などによって暮らす街から暮らせない街に逆戻りをしているようにも見えます。他園はすべて新制度に移るので寂しくはありますが、幼稚園本来の幼児に質の高い教育を提供することを主眼とするあり方を今後とも進めていこうと思っております。よろしくお願いします。
ただそれと裏腹ですが学生さんは幼稚園を志望する傾向が復活しているようにも思います。こちらも去年までと様変わりです。昨年まであれほど苦労した教員の募集が今年は6月の時点ですでに必要な人員を充たすことができました。たまたまかもしれませんが当園が考える質の高い幼児教育を実施できる環境は整えられるのではないかと思います。
第一次世界大戦後のオーストリア首都ウィーンの医者のうち4分の3がユダヤ人だったそうです。ユダヤ人は人口の1パーセントくらいしかいなかったことを考えると異常な数字です。ドイツ人の高等教育へのアクセスが1割程度しかなかった時代に57パーセントのユダヤ人が高等教育を受けていたそうです。さほど豊かではないユダヤ人が教育を受けることによって成功をつかんでいく。まことに教育の力は偉大です。ただそのことが逆にユダヤ人に対する憎悪をあおったことは想像に難くありません。
教育の、特に幼児期の質の高い教育のその後の人生に対する影響は科学的統計的根拠をもって語られるようになりました。ただ日本では残念なことに質よりも量の確保に重点が置かれています。
これには背に腹は代えられない事情もありますので批判するだけでは建設的ではありませんが、幼稚園としては幼稚園らしい質の高い幼児教育こそがよって立つ基盤ではあります。及ばぬところはありますが、幼稚園の質の高い教育に立脚したありかたを今後ともに模索していきたいと思います。
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