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あえて保育園を落ちる

 大阪市では入所が決定した保育所の入所を辞退する、希望する保育所を一つしか書かない等の保育所に入所するつもりがないことが疑われる入所希望が、なんと36パーセントにも達するそうです。(出典は「毎日新聞」です)
 背景にはもう少し子どもと向き合いたい、もう少し職場復帰を遅らせたいなどのモラトリアム(期限猶予)ねらいと待機児への給付金の延長ねらいがあるようですが、これは大阪市だけの問題ではないと思います。「ずるい」と片付ければ話はそれで終わりですが、それだけでは片付かない根深い問題がここにはあるように思います。
 日本は世界でも有数の長時間労働の国で、それでもそれが男性だけであれば「亭主元気で留守がいい」という考え方もありえたのでしょうが、現在ではそれが女性にも適用されています。
 そしてそのような社会を背景として日本では世界に類例を見ない長時間保育が行われています。職場に復帰すれば長時間労働が待っている、子どもが熱をだして仕事を休むと職場に迷惑をかけるからといってつらい思いをする。
 育児と家事でへとへとになっているところに男性とほぼ同等の労働を期待されて、「産め、働け、活躍しろ」と三重苦を迫られてどうしようもなくなっている母親たちの状況が見て取れるようにも思います。
 このままでは少子化にさらに拍車がかかるのではないか。少子化対策も一つの理由として行われている保育所の整備やこれから行われようとしている保育料の無償化も少子化対策としては逆効果なのではないかとも思います。
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